こんにちは、内分泌・糖尿病内科の大野晴也です。我々は内分泌疾患と糖尿病を主とした代謝疾患という2つの専門分野を担当しています。広島大学は広島県で唯一の医学部を有した教育機関であり、広島大学病院は広島県全域の内分泌疾患や糖尿病患者さんの診断と治療を担い、また内分泌学および糖尿病の臨床そして基礎研究に従事しています。
診療:広島県の内分泌・糖尿病臨床の診療体制の確立と発展を目指す。
地域医療と連携した大学病院での診療体制を整えていきたいと思います。地域では対応が難しいような患者さんを広くご紹介いただき、様々な内分泌疾患の診断と治療方針の決定、最新の糖尿病治療の提案、糖尿病の重症合併症に対する集学的治療など、大学病院でしか行えない専門的医療を提供し、再度地域へとお返しします。また地域の医療機関との連携を強化し、人材交流などを行いながら継続的な学術活動の場を設け、広島県全域で質の高い医療を提供することも我々の責務です。
研究:広島大学独自の研究を世界に発信することを目指す。
1970年より、在米日系移民を対象にした医学調査(ハワイ-ロサンゼルス-広島スタディ)を継続して行っています。欧米化した生活習慣に暴露された日系米人は、我々日本人の未来予想図と言え、これまでに多くの知見を報告してきました。2013年からは熱産生脂肪細胞をターゲットにした基礎研究を開始し、広く世界に向けて研究成果を発信しています。また、最近では免疫チェックポイント阻害薬投与に伴う内分泌障害に関して研究を立ち上げ、病態解明、予防、早期発見、治療など、臨床での応用を目指しています。
教育:糖尿病や内分泌疾患に関する幅広い知識と診療スキルの習得
医学部学生の講義や臨床実習では、単に教科書に書いてある知識を教えるだけではなく、その疾患の病態機序、診断の手順、治療法の選択を丁寧に解説することにしています。また、研修医の指導においては、指導医である主治医とともに実際に患者さまの診療を担当し、患者さまと良好なコミュニケーションを築いていけるよう、問診や病状説明の仕方まで指導するよう心掛けています。大学院生の研究においては最先端の知識と方法を共有しつつ、他の研究機関との共同研究なども通じて切磋琢磨しながら、世界に向けて研究成果を発信できるよう指導していきます。
知識や経験を共有し、互いに成長できる場を創出する
私自身、留学時代を含めて多くの先生方に様々なことを教わりながら成長してきました。日常の仕事においても、同僚から学び、また教え合えるような、風通しの良い環境を構築できるよう努めていきます。
若いメンバーが中心の和気藹々としたグループです。広島の医療発展のため、そして世界に発する研究を行うために、我々のグループに入って一緒に働いてくれる若い力を求めています。
トピックス
▽2024年7月16日、糖尿病医療者・研究者の「多様なキャリア」を応援する、「それぞれのストーリー」(日本糖尿病学会、糖尿病医療者・研究者のダイバーシティをpromoteする委員会)に取り上げていただきました。
紹介はこちらから(日本糖尿病学会HP内のコンテンツに飛びます)